Oneworld Explorer - 実践編

計画編の続きです。長くなるので、さらにもう一回分けます。

購入

さて、計画したらいよいよ購入です。大きくわけて3つ方法があります。

  • oneworld Explorerのサイトから購入
  • 航空会社から購入
  • 代理店から購入

今回、筆者は最初の二つの方法を試してみましたので、下記にそのときの体験を書いてみます。

oneworldのサイトからの購入

どの場合でもoneworld Explorerのサイトは利用することになるでしょう。というのは、経路を入力していくことで、まずはルールに従っているかを 確かめることができますし、またその後に実際のダイヤを見て、詳細な計画を立てることができるからです。

このサイトでは、下記のような手順で進みます。

  1. 経路の作成
  2. 便の選択
  3. 運賃の計算
  4. 購入

3と4がいろいろと問題です。かなり不親切なことに、様々な理由でエラーになります。しかも何が原因なのかさっぱりわかりません。

筆者が観察できた限りでは、下記のような理由でエラーになるようです (ただしいずれも推測です)。

  • 同じ空港を3回以上使う (3の運賃計算で失敗する)
  • 残席情報の同期が遅いようで、2で選択した便が実は満席(もしくはこの運賃に割り当てられている数が完売している)であった場合 (4の購入で失敗する)

特に、後者は、16区間のうちいったいどこがエラーになっているのか出してくれない(そもそもこの理由で失敗しているのかすらわからない)ので、まあ運が良ければ、このサイトから購入できるのだと思います。

航空会社から購入

そんなわけで、自分は、結局航空会社から購入することにしました。取り扱う航空会社は、出発国を担当しているoneworld加盟会社となるはずで、 日本出発であれば、当然のごとくJALです。

JALのwebサイトでは、こんな航空券は扱っていないので(結局oneworldのサイトへのリンクしかない)、電話するなり窓口に行くことになります。 自分は電話をしました。

まずは予約です。あらかじめ立てた計画(16区間)をひたすらまくしたてました。こんな変な予約を担当させてしまい、オペレータの方に 非常に申し訳ない気分になります。

で、16区間もあると、予約にも時間がかかるということで、折り返し電話いただけるという形になりました。 確か30分後くらいに1回、ある1区間が満席だったので旅程を一部修正しなければならない連絡と確認、さらに30分くらい後に、予約が終わったが、 運賃計算にまだ時間がかかる旨連絡があった気がします。 1時間くらい後に、運賃の計算が終わって概算額が伝えられました。ここで予約が終わり、購入するかどうかを尋ねられましたが、いったん予約のまま 保留で購入は後日ということにしました。

購入期限は、oneworld Explorerの規定上では出発以前に購入すればいいようです。ただ、筆者の場合がそうだったように、一部の航空会社 (自分の場合QR)がそれぞれで期限をつけている場合があるようで、それの一番早いものが期限になるようです。 こんな航空券、いずれにしても、ある程度余裕をもって計画すると思いますので、購入期限が問題になることはまずないと思いますが、 いつと一概に言うことができないようです。

なお、購入の際も運賃計算(税金・空港使用料等の計算)が同じくらいの時間がかかりましたので、心を決めている場合には、予約の際に ついでに購入してしまうのが、航空会社もこちらも無駄がなくてよいでしょう。

変更条件等

このチケットのよい点は、日程変更については、旅行開始いかんに関わらず、自由にできる点です。(No showはUSD 125)

また、経由地変更もUSD 125の手数料 + 税金等の再計算で可能なようです (大陸数が増加する場合には、その分の運賃差額も)。

自分は一回だけ日程変更を行いました。ただ、日程変更した場合に、oneworld側の変更手数料はかからないが、 JALの取扱手数料は必要とかいらないとかオペレータによって話が変わりましたが、最終的には不必要ということでした。

実際の経路

さて、筆者が実際に購入した(=使った)経路です。計画編の最後で、計画した経路がいくつか現実的に問題があるということを書きました。

まず、一つは、入国審査の存在です。

  • MAD - DOH - MAD という中東とヨーロッパの謎往復
  • 中米とアメリカの往復 x 2

悪いことをしているわけではないですから、何の問題もないはずなのですが、なにかトラブルを招きそうなリスクがあるので、これは避けたいなと思いました。 また、到着地の問題として、

  • デリー(インド)はハードルが高い
    • デリーで滞在するにしても、国際線乗り継ぎするにしても。
  • モンティゴ・ベイ(ジャマイカ)で計画段階で、殺人の増加による非常事態宣言が出された

ということがあって、これらの土地に行くことは二の足を踏んでしまいました。 残念ながら、FOPのためにはそんなのは取るに足らないことと悟りを開くにはまだ至っておりませんので、 筆者はやむを得ず、もう少し難易度の低いルートへと変更を行いました。

また、当初oneworldのサイトで購入していようとしたこともあり、同じ空港(出発・到着地除く)を2回以上使うことも避けるという修正を行いました。 結果的には、JALで購入したので、その制約は元に戻しても良かったのですが、なるべく違う空港に行った方がおもしろいよねということで、 そのままにいたしました。ここも、FOPに対しての心持ちが不十分であることを表しています。

まあ、それはさておき、結局下記のような経路となりました。

Departure Date From To Flight Number
2018/04/05 NRT KUL JL 723
2018/04/06 KUL HKG KA 732
2018/04/07 HKG MAD CX 315
2018/04/09 MAD HEL AY 1662
2018/07/01 HEL LIS AY 1739
2018/07/03 LIS LHR BA 499
2018/07/03 LHR DOH QR 4
2018/07/04 DOH LAX QR 739
2018/08/11 LAX ANC AA 1075
2018/08/13 ANC DFW AA 148
2018/08/30 DFW YVR AA 2263
2018/09/01 YVR JFK CX 888
2018/09/02 JFK MIA AA 2572
2018/11/23 MIA BOS AA 2656
2018/11/24 BOS HKG CX 811
2018/11/26 HKG NRT JL 736

おわかりいただけるように、世界一周を、一回ではやらずに何度かの中断を挟む計画となりました。 そんな長い連続した休暇をとるのは難しいですし、海外出張の日程をうまくカバーしたり、いろいろと個人的な事情を重ねた結果でもあります。

もちろん中断するということは、さらに追加で航空券を購入する羽目になりました。これはしょうがないですね。 もっとたくさん飛行機に乗れる、FOPも稼げるということで、そこはなんとか。 なお、その分のFOPも考えた効率とか言い出すと、まあそのという気分にもなるわけですが、理論上、一回の旅行で この16区間を乗ることもできるので、そこはそれ実装の都合というものです。

ちなみに、季節運航の部分(LAX-ANCやHEL-LISなど夏のみ運航)があるので、実際に乗る場合は、それも考慮した計画にしましょう。

それぞれの旅行記は、続編にさておくとしまして、一番肝心なFOPの部分について、最後にまとめておくことにしましょう。

FOPの予測値と実測値

ここでは、2つの予測手法と実際に手に入った値を比較して終わりということにしましょう。

基本情報は、

  • 運賃クラスはD
    • 今回乗った航空会社すべてで、区間マイルの125%がFOPとして入る
  • JAL便に関しては、さらにボーナスポイントとして400ポイントが区間ごとに入る

予測手法は、計画編で掲げたように、

の二つを使いたいと思います。もちろん、期待値としては、後者がほぼ正確な値が出ることです。

# Flight Number From To Estimated (MC) Estimated (JL) Actual
1 JL 723 NRT KUL 6681 6658 6659
2 KA 732 KUL HKG 1962 1965 1965
3 CX 315 HKG MAD 8175 8162 8163
4 AY 1662 MAD HEL 2287 2290 2290
5 AY 1739 HEL LIS 2612 2613 2612
6 BA 499 LIS LHR 1215 1236 1236
7 QR 4 LHR DOH 4062 4050 4050
8 QR 739 DOH LAX 10362 10367 10368
9 AA 1075 LAX ANC 2925 2928 2929
10 AA 148 ANC DFW 3787 3802 3803
11 AA 2263 DFW YVR 2187 2195 2195
12 CX 888 YVR JFK 3050 3030 3030
13 AA 2572 JFK MIA 1362 1380 1380
14 AA 2656 MIA BOS 1575 1575 1575
15 CX 811 BOS HKG 9937 9947 9948
16 JL 736 HKG NRT 3812 3818 3818
  • 小数点以下はともに切り捨て
  • JLでは、NRTはTYO、LHRはLON、JFKはNYCとして計算

ということで、合計は、

  • 65,991 FOP (MC)
  • 66,016 FOP (JL)
  • 66,021 FOP (実際)

となりました。

JLはさすがに、元データが同じものを使っているのでしょうから、さすがに精度が良いという至極当たり前の結果となりました。 ほとんどの誤差は、切り捨てによるもののようです(四捨五入が正しそう)。

結論としては、FOPの計算には、JALサイトにあるツールを利用しましょう、ということになります。

まとめ

そんなわけで、詳細な旅行記は続編に譲るとしまして、実際に、oneworld Explorerチケットを計画・購入し、 使用して66,021 FOPを獲得することができました。

これは、計画編での検討結果に対して、わずか88%にすぎません。 効率についても、税金等を含まない場合で9.91円/FOP、税金等を含めて11.19円/FOPという結果となりました。 まあ悪くはないですが、すごく優れているわけではないですね。

筆者はこのようにいろいろ妥協してしまったのですが、ぜひ読者諸兄にあっては、さらなる効率を追いもとめた世界一周を実践いただけることを 願ってやみません。