Oneworld Explorer - 実践編

Created at 2018/12/23 8:52:12bynikorisoft

計画編の続きです。長くなるので、さらにもう一回分けます。

購入

さて、計画したらいよいよ購入です。大きくわけて3つ方法があります。

  • oneworld Explorerのサイトから購入
  • 航空会社から購入
  • 代理店から購入

今回、筆者は最初の二つの方法を試してみましたので、下記にそのときの体験を書いてみます。

oneworldのサイトからの購入

どの場合でもoneworld Explorerのサイトは利用することになるでしょう。というのは、経路を入力していくことで、まずはルールに従っているかを 確かめることができますし、またその後に実際のダイヤを見て、詳細な計画を立てることができるからです。

このサイトでは、下記のような手順で進みます。

  1. 経路の作成
  2. 便の選択
  3. 運賃の計算
  4. 購入

3と4がいろいろと問題です。かなり不親切なことに、様々な理由でエラーになります。しかも何が原因なのかさっぱりわかりません。

筆者が観察できた限りでは、下記のような理由でエラーになるようです (ただしいずれも推測です)。

  • 同じ空港を3回以上使う (3の運賃計算で失敗する)
  • 残席情報の同期が遅いようで、2で選択した便が実は満席(もしくはこの運賃に割り当てられている数が完売している)であった場合 (4の購入で失敗する)

特に、後者は、16区間のうちいったいどこがエラーになっているのか出してくれない(そもそもこの理由で失敗しているのかすらわからない)ので、まあ運が良ければ、このサイトから購入できるのだと思います。

航空会社から購入

そんなわけで、自分は、結局航空会社から購入することにしました。取り扱う航空会社は、出発国を担当しているoneworld加盟会社となるはずで、 日本出発であれば、当然のごとくJALです。

JALのwebサイトでは、こんな航空券は扱っていないので(結局oneworldのサイトへのリンクしかない)、電話するなり窓口に行くことになります。 自分は電話をしました。

まずは予約です。あらかじめ立てた計画(16区間)をひたすらまくしたてました。こんな変な予約を担当させてしまい、オペレータの方に 非常に申し訳ない気分になります。

で、16区間もあると、予約にも時間がかかるということで、折り返し電話いただけるという形になりました。 確か30分後くらいに1回、ある1区間が満席だったので旅程を一部修正しなければならない連絡と確認、さらに30分くらい後に、予約が終わったが、 運賃計算にまだ時間がかかる旨連絡があった気がします。 1時間くらい後に、運賃の計算が終わって概算額が伝えられました。ここで予約が終わり、購入するかどうかを尋ねられましたが、いったん予約のまま 保留で購入は後日ということにしました。

購入期限は、oneworld Explorerの規定上では出発以前に購入すればいいようです。ただ、筆者の場合がそうだったように、一部の航空会社 (自分の場合QR)がそれぞれで期限をつけている場合があるようで、それの一番早いものが期限になるようです。 こんな航空券、いずれにしても、ある程度余裕をもって計画すると思いますので、購入期限が問題になることはまずないと思いますが、 いつと一概に言うことができないようです。

なお、購入の際も運賃計算(税金・空港使用料等の計算)が同じくらいの時間がかかりましたので、心を決めている場合には、予約の際に ついでに購入してしまうのが、航空会社もこちらも無駄がなくてよいでしょう。

変更条件等

このチケットのよい点は、日程変更については、旅行開始いかんに関わらず、自由にできる点です。(No showはUSD 125)

また、経由地変更もUSD 125の手数料 + 税金等の再計算で可能なようです (大陸数が増加する場合には、その分の運賃差額も)。

自分は一回だけ日程変更を行いました。ただ、日程変更した場合に、oneworld側の変更手数料はかからないが、 JALの取扱手数料は必要とかいらないとかオペレータによって話が変わりましたが、最終的には不必要ということでした。

実際の経路

さて、筆者が実際に購入した(=使った)経路です。計画編の最後で、計画した経路がいくつか現実的に問題があるということを書きました。

まず、一つは、入国審査の存在です。

  • MAD - DOH - MAD という中東とヨーロッパの謎往復
  • 中米とアメリカの往復 x 2

悪いことをしているわけではないですから、何の問題もないはずなのですが、なにかトラブルを招きそうなリスクがあるので、これは避けたいなと思いました。 また、到着地の問題として、

  • デリー(インド)はハードルが高い
    • デリーで滞在するにしても、国際線乗り継ぎするにしても。
  • モンティゴ・ベイ(ジャマイカ)で計画段階で、殺人の増加による非常事態宣言が出された

ということがあって、これらの土地に行くことは二の足を踏んでしまいました。 残念ながら、FOPのためにはそんなのは取るに足らないことと悟りを開くにはまだ至っておりませんので、 筆者はやむを得ず、もう少し難易度の低いルートへと変更を行いました。

また、当初oneworldのサイトで購入していようとしたこともあり、同じ空港(出発・到着地除く)を2回以上使うことも避けるという修正を行いました。 結果的には、JALで購入したので、その制約は元に戻しても良かったのですが、なるべく違う空港に行った方がおもしろいよねということで、 そのままにいたしました。ここも、FOPに対しての心持ちが不十分であることを表しています。

まあ、それはさておき、結局下記のような経路となりました。

Departure DateFromToFlight Number
2018/04/05NRTKULJL 723
2018/04/06KULHKGKA 732
2018/04/07HKGMADCX 315
2018/04/09MADHELAY 1662
2018/07/01HELLISAY 1739
2018/07/03LISLHRBA 499
2018/07/03LHRDOHQR 4
2018/07/04DOHLAXQR 739
2018/08/11LAXANCAA 1075
2018/08/13ANCDFWAA 148
2018/08/30DFWYVRAA 2263
2018/09/01YVRJFKCX 888
2018/09/02JFKMIAAA 2572
2018/11/23MIABOSAA 2656
2018/11/24BOSHKGCX 811
2018/11/26HKGNRTJL 736

おわかりいただけるように、世界一周を、一回ではやらずに何度かの中断を挟む計画となりました。 そんな長い連続した休暇をとるのは難しいですし、海外出張の日程をうまくカバーしたり、いろいろと個人的な事情を重ねた結果でもあります。

もちろん中断するということは、さらに追加で航空券を購入する羽目になりました。これはしょうがないですね。 もっとたくさん飛行機に乗れる、FOPも稼げるということで、そこはなんとか。 なお、その分のFOPも考えた効率とか言い出すと、まあそのという気分にもなるわけですが、理論上、一回の旅行で この16区間を乗ることもできるので、そこはそれ実装の都合というものです。

ちなみに、季節運航の部分(LAX-ANCやHEL-LISなど夏のみ運航)があるので、実際に乗る場合は、それも考慮した計画にしましょう。

それぞれの旅行記は、続編にさておくとしまして、一番肝心なFOPの部分について、最後にまとめておくことにしましょう。

FOPの予測値と実測値

ここでは、2つの予測手法と実際に手に入った値を比較して終わりということにしましょう。

基本情報は、

  • 運賃クラスはD
    • 今回乗った航空会社すべてで、区間マイルの125%がFOPとして入る
  • JAL便に関しては、さらにボーナスポイントとして400ポイントが区間ごとに入る

予測手法は、計画編で掲げたように、

の二つを使いたいと思います。もちろん、期待値としては、後者がほぼ正確な値が出ることです。

#Flight NumberFromToEstimated (MC)Estimated (JL)Actual
1JL 723NRTKUL668166586659
2KA 732KULHKG196219651965
3CX 315HKGMAD817581628163
4AY 1662MADHEL228722902290
5AY 1739HELLIS261226132612
6BA 499LISLHR121512361236
7QR 4LHRDOH406240504050
8QR 739DOHLAX103621036710368
9AA 1075LAXANC292529282929
10AA 148ANCDFW378738023803
11AA 2263DFWYVR218721952195
12CX 888YVRJFK305030303030
13AA 2572JFKMIA136213801380
14AA 2656MIABOS157515751575
15CX 811BOSHKG993799479948
16JL 736HKGNRT381238183818
  • 小数点以下はともに切り捨て
  • JLでは、NRTはTYO、LHRはLON、JFKはNYCとして計算

ということで、合計は、

  • 65,991 FOP (MC)
  • 66,016 FOP (JL)
  • 66,021 FOP (実際)

となりました。

JLはさすがに、元データが同じものを使っているのでしょうから、さすがに精度が良いという至極当たり前の結果となりました。 ほとんどの誤差は、切り捨てによるもののようです(四捨五入が正しそう)。

結論としては、FOPの計算には、JALサイトにあるツールを利用しましょう、ということになります。

まとめ

そんなわけで、詳細な旅行記は続編に譲るとしまして、実際に、oneworld Explorerチケットを計画・購入し、 使用して66,021 FOPを獲得することができました。

これは、計画編での検討結果に対して、わずか88%にすぎません。 効率についても、税金等を含まない場合で9.91円/FOP、税金等を含めて11.19円/FOPという結果となりました。 まあ悪くはないですが、すごく優れているわけではないですね。

筆者はこのようにいろいろ妥協してしまったのですが、ぜひ読者諸兄にあっては、さらなる効率を追いもとめた世界一周を実践いただけることを 願ってやみません。