人間は修行を続ける葦である

このエントリは、平穏な生活を送りたいぴょこりんクラスタ Advent Calendar 2022のために書かれたものです。

某哲学者のいうように、人間は弱い存在です。だからこそ修行し続けて、魂のステージを上げる必要があるわけです(ただの導入)。

ということで、今回のエントリは、2022年に行ったJGCプレミア修行について述べていきたいと思います。

背景

修行とは

さて、日本国内の航空機利用者にあって「修行」と言われている行為は、JGC修行あるいはSFC修行と呼ばれているものです。4年前の記事でも書きましたが、修行については、Web上に数多くの怪文書が存在しますし、なんと、このアドベントカレンダーでもSFC修行の記録を書いている方がいらっしゃいます 。このエントリもそういった怪文書の一つとして仲間入りをするにすぎないのですが、それらの文書のボリュームゾーンは、先に述べたJGC/SFC修行でしょう。

これは、JAL Global Club (JALの場合)あるいはSuper Flyers Card (ANAの場合)を取得する要件を満たすだけのポイントを獲得することを指します。 修行といえども、上限なく人の身に能う限り多くのポイントを獲得するという修行を行う人は非常に稀であり(希望的観測)、何らかのゴールを設定しそれを超えることを目標とすることが大半でしょう。 これらJGCあるいはSFCを取得するということは、これらの会員となり、必要なお布施(それぞれ対応するクレジットカードの年会費)を毎年納めることで、生涯(たぶん)その航空会社とアライアンスでのある程度のステータスを約束されるということを意味します。 ですので、目標値としては、実に合理的なものなのです。

では、今回述べるJGCプレミア修行(以下JGP修行と呼ぶ)とはなんでしょうか。例えば、JALにおいて、利用者の魂のステージは、ステータスなしを除いて3段階が存在しており、低いほうから「クリスタル」「サファイア」「エメラルド」となっています。先ほど「ある程度のステータス」と書きましたが、JGCによって保障されるステータスは「サファイア」という中位のランクであり、より高位のランクである「エメラルド」は期間限定のものであり、定期的に搭乗することによってその忠誠心を示し続ける必要があります。(ANAも同様です)

したがって、JGCあるいはSFCを取得した後でも、これら高位のステータスを獲得するには、ポイントを獲得するため飛行機に乗りポイントを稼ぐ必要があるわけです(なお、ミリオンマイルなど生涯累計値で忠誠を計る基準もありますが、話を複雑にしないためここでは省略します)

そして今回のトピックであるJGP修行は、その中でも最も低位の修行ですが、次に示す表からわかる通り最も効率の良いといえるものでしょう。

航空会社 航空会社のステータス名 必要なポイント数 (FOP/PP) アライアンスでのステータス
JAL JGC プレミア 80,000 oneworld Emerald
JAL JGC(JMB) ダイヤモンド 100,000 oneworld Emerald
ANA ダイヤモンドサービス 100,000 Star Alliance Gold

いや、やっぱりこの表ではわからないですね。要は80kでoneworldの最上位ステータスを得つつ、ダイヤモンドとあまり変わらない特典が得られるということです。 ANAにはそういった中間のステータスがないため、100kを満たす必要があります。しかも、スターアライアンスには、ゴールドより上のステータスが存在しないため、スターアライアンスの他航空会社ではダイヤモンドによるうまみを得ることができません。 すなわち、上位の修行をするならJGPが一番程よいよねということです。

もちろん、意識の高い修行僧の中には、ダイヤモンド以外は邪道とばかりにダイヤモンド修行に毎年励む方もいらっしゃいますので、効率がいいとか考えている時点で、執筆者は意識が低いのでしょう。

それはそれとして、執筆者はなんでこんな修行をしようと思ったのでしょうか?

パンデミックの後遺症

一番大きいのがパンデミックの後遺症です。文脈からあきらかだと思いますが、COVID-19そのものに起因する医学的なそれではありませんので念のため。

パンデミックでは、特に初期においては旅行は推奨されるものでなかったため、各航空会社は顧客離れを防止するために、マイルやステータスなどに関して特例措置を講じました。今回のエントリに関係するもの(JALとANAのマイルに関するもの)を挙げますと、次のようになります。

執筆時点(2022年12月時点)では、これがさらに延長される気配はありません。実際、前のエントリでも述べたように水際対策の緩和に伴って、国際線・国内線ともに航空需要は戻っているという話は多くありますし、これ以上の特別措置が講じられる可能性は低いと思われます。

で、パンデミック前に修行をしたり飛行機にそれなりに乗っていた身としてはこれらのマイルが有り余っている状態になっており、これらのかなりの多くの部分が来年3月に失効してしまうのは、もったいないところです(果たして両会社のマイルを1年で使い切るような旅行計画が立てられるかというと微妙です)。何かいい方法はないのでしょうか?

そう、航空会社も当然それに対するソリューションを提供しており、それはもうあたりまえですがステータスです。JALではJGCプレミア・ダイヤモンド、ANAではダイヤモンドのステータスを得ることによって、マイルの有効期限がなくなります。(ステータスを失った場合には、失った時点から3年間となる)。つまり、少なくとも4年間マイルの有効期限を延長することができるということです。

ということで、JALあるいはANAの少なくとも片方は上位ステータスを取得することで、マイルの有効期限を延長する必要があるというのが動機です。 そして、それを達成する上でJGPのほうがハードルが低いこと、万が一キャンペーンが延長された場合、ANAはマイルのまま延長されるのに対し、JALはeJALポイントに変換されてしまうということから、JALのほうが延長すべきであることは明らかでしょう。

2倍キャンペーン

そして、こういったステータス獲得を後押しするかのように(実際しているんだと思いますが)、JALもANAもそれぞれFOP/SFCの2倍キャンペーンを実施していました。(JAL 国内線JAL 国際線ANA)

ほぼ似たような内容なのですが、微妙な差異があります。 一つは、ポイントの計算方法ですが、JALは2倍の対象がベースとなるFOPだけ(400, 200ポイントのボーナスFOPについては2倍にならない)、ANAはすべてが2倍という違い。 もう一つは、加算時期で、JALは2倍になったポイントが通常と同じように加算されますが、ANAは通常のPPが加算された後、翌月に前月に対する追加ポイントが加算されるという違いがあります。

この記事にする段階ではだいぶ遅いですが、もし今後、両方で修行を実施するという読者の方がいらっしゃれば、この微妙の差(特に前者)を意識して計算しないと、最後の最後で足りないといった悲劇を巻き起こすことになりますのでご注意ください。

移動不足

あとは個人の単純な問題ですが、パンデミック以前と比較して、旅行、そして航空機に乗る回数が減っています。つまり公共交通機関に乗ることが絶対的に不足しているのです。

実際にそれがどれくらいであるか、飛行機に乗った回数を2016年から2021年で比較してみるとしましょう。

年度 合計回数 国内線 国際線 JAL oneworld ANA Star Alliance その他
2016 70 58 12 47 1 22 0 0
2017 40 29 11 15 7 10 3 5 (AS)
2018 59 26 33 11 31 11 5 1 (DL)
2019 52 30 22 3 9 12 11 17 (AS, DL, GK)
2020 7 6 1 0 4 1 1 1 (AS)
2021 2 1 1 1 0 0 0 1 (GK)
  • oneworld列はJALおよびJALグループを除く、Star AllianceはANAを除く。
  • AS(アラスカ航空)は2021年にOWに加入したので、それ以前は「その他」扱い。

2016年がJGC修行とSFC修行を同時に行った年なので突出はしていますが、それでも40-50レグ/年は乗っていたことになるのに対し、2020年・21年は1桁というひどいありさまです。

これは、由々しき事態であり、可及的速やかな正常化が求められるところであり、つまりは修行によって飛行機に乗ることは必至といえるでしょう。

手法

では、背景と動機などについて整理できたということにしまして、改めてJGP修行について整理しましょう。

  • 達成期限: 2022年12月31日 もしくは 2023年3月31日
    • 当然ですが、マイルの有効期限が到来する2023年3月31日までに、JGPのステータスを取得する必要があります。搭乗からステータス反映まで何日かのラグがあるので、実際の搭乗は3月24日くらいには終わらせておきたいところです。
    • しかし、今回は、FOP2倍キャンペーンが年内の期間限定で行われており、これを逃す合理的理由はまずないでしょう。しいていうならば、2023年1月-3月に修行をすると、JGPのステータスは2024年度(2025年3月)まで続くので1年得するということですが、マイルの有効期限をとりあえず先送りにすることが今回の目的ですので、やはり2倍キャンペーンを利用するべきでしょう。
  • 目標ポイント: 80,000 FOP (うち40,000 FOPはJALグループ運航)
    • 当然ながらJGCプレミアを目指すので、80,000 FOPが目標です。JALはFOP以外に搭乗回数で達成するという方法もありますが、効率が悪いので今回は考えないことにします。

そして、いつものことですが、なるべく単純往復は避けて旅行を楽しみつつ修行をするという形でいきたいと思います。

計画

ということで、以下のような計画になりました。

# 日付 区間 クラス FOP 効率 (円/FOP)
1 10/02 HND(東京) - UBJ(山口宇部) クラスJ・特便 2,136 8.37
2 10/06 KIX(関西) - ISG(石垣) クラスJ・特便 3,696 7.10
3 10/07 ISG(石垣) - NGO(中部) クラスJ・特便 3,948 3.66
4 10/08 NGO(中部) - NRT(成田) クラスJ・特便 1,056 14.10
5 10/17 HND(東京) - OKA(那覇) クラスJ・特便 3,744 4.70
6 10/17 OKA(那覇) - FUK(福岡) クラスJ・特便 2,224 7.26
7 10/19 FUK(福岡) - CTS(新千歳) 普通席・特便 3,048 7.08
8 10/19 CTS(新千歳) - HND(東京) 普通席・特便 1,932 13.48
9 10/22 TKS(徳島) - HND(東京) 普通席・特便 1,388 15.25
10 11/06 HND(東京) - ISG(石垣) 普通席・先得 3,672 8.92
11 11/07 ISG(石垣) - HND(東京) 普通席・Y 5,296 7.75
12 11/08 HND(東京) - SYD(シドニー) プレエコ・R 14,990 --
13 11/12 SYD(シドニー) - HND(東京) プレエコ・R 14,990 --
14 11/13 HND(東京) - ISG(石垣) 普通席・Y 5,296 --
15 11/13 ISG(石垣) - OKA(那覇) 普通席・先得 740 11.13
16 11/13 OKA(那覇) - HND(東京) 普通席・先得 2,952 7.73
17 12/03 HND(東京) - ASJ(奄美) 普通席・先得 2,360 8.25
18 12/05 ASJ(奄美) - HND(東京) 普通席・先得 2,360 7.91
-- 合計 -- -- 75,828 8.21
  • なお、2022/11/07からの ISG-HND-SYD / SYD-HND-ISGは一連の航空券のため、効率は4区間一括で計算
  • 特便割引はボーナスFOP(400ポイント)あり、先得割引はボーナスなし

これで合計75,000FOP、JALカードの初回搭乗ボーナスにより5,000 FOPが入るので、合計80,000 FOPが達成できることになります。 ということで、たったの18回でJGPが取れることになります。さすが2倍キャンペーンですね。

効率は8円で普通なら悪くはないのですが、本当に頑張るのであれば、第3区間のISG-NGOや第5区間のHND-OKAのような3-4円/FOPを見つけ出してくるのが正しいのでしょう。前述したこのアドベントカレンダーの他の記事ではなんと5円台というすばらしい効率を達成しています。

まあそうはいっても、自分のようにあまり深く考えずに予約した割には、一桁効率にできたほどですから、2倍キャンペーンは、実にすばらしきものだと言えるでしょう。

以下では、旅行の概要と一緒に簡単に説明していきます。

第一次旅行: 京都旅行 (10/02-10/08)

最初は京都旅行です。この旅行は、自分としては珍しく京都観光を主目的としたものでした。なんだかんだで京都を訪問したことが多くないことと、水際対策の緩和や全国旅行支援を前に、人気観光地である京都に混雑する前に行っておこうと思ったことがその動機でした。

石垣空港 (2022/10/06撮影)
石垣空港 (2022/10/06撮影)

実際、かなり空いていた京都観光を行うことができたので、観光としての目論見は達せられたということができましょう。京都には空港はないので、このエントリはその行き帰りの話です。

第1区間: 東京国際空港~山口宇部空港

東京から京都に行くには、西に行かなくてはなりません。しかし、関西3空港は(神戸空港はJALが運航していませんでしたが)東京からは比較的近く、また、このときのチケット的にはあまり効率がいいものがありませんでした。 そのほかに、京都まで新幹線で簡単に向かうことができる空港、ということで山陽新幹線沿いで考えると、岡山、広島、岩国、山口宇部、北九州、福岡というのが候補になります。 一番遠いのが福岡ですが、これもあまり効率がよろしくなく、そのほかで効率がよく、かつ使ったことのない空港として山口宇部空港を選びました。

山口宇部空港は、近くに宇部線の草江駅があり、徒歩数分でたどり着くことができるので、鉄道でアクセス可能な空港といっても差支えないでしょう。

ということで草江駅から新山口駅へ宇部線で向かい、そこから山陽新幹線で姫路駅、さらにそこから山陽本線と東海道本線の新快速で京都駅へ向かうというルートを使いました。

第2,3,4区間: 関西国際空港~石垣空港~中部国際空港~成田国際空港

京都からの帰りは、関西国際空港からです。ただし距離を稼ぐために石垣空港経由です。石垣~中部国際空港は、かなり効率が良い路線ですが、期間限定の運航でしたので、10月くらいしか使えなかったと思います。

当初、中部国際空港からの帰りは、新幹線を考えていたのですが、貴重な成田空港の国内線が存在していたので、効率はさほど良くなかったとはいえ、これを選びました。なお、これを選ぶために、ISG-NGOとNGO-NRTの乗り継ぎの関係で一泊することとなりました。

ということで、ホテル代とかを効率に入れるといろいろ見たくない真実が見えたりしそうなので、何も考えないようにすることにしましょう。

第二次旅行: 西九州新幹線旅行 (10/17-19)

2022/09/23に西九州新幹線(JR九州)が開業しました。日本の鉄道乗りつぶしを維持することを自らに課している執筆者としては、可及的速やかに乗りにいかねばなりません。とはいえ、一番列車とか開業初日とかそんな面倒なことはしたくないので、一か月くらい経ったこの時期に向かうことにしました。

西九州新幹線は武雄温泉~長崎ですので、福岡・佐賀・長崎空港あたりが候補になりますが、九州内ではどれを選んだとしても誤差のようなものですので、九州外の別の空港を経由して往復することにしました。九州内の空港の中では、やはり福岡空港が就航路線も多いので、今回は福岡を起点に乗りつぶしをすることとなりました。

第5,6区間: 東京国際空港~那覇空港~福岡空港

行きは南回り、すなわち、いつもの那覇空港を経由して福岡空港に向かいました。那覇空港での乗り継ぎ55分を含めておよそ5時間かかりましたが、これは新幹線で東京から博多に行くのと同じくらいですので、飛行機なら同じ時間で沖縄も行けてしまうのは、なかなかおもしろいなと思いました。55分あれば、まあなんとか満喫できるのではないでしょうか。空港を。

那覇空港 (2022/10/17撮影)
那覇空港 (2022/10/17撮影)

なお、今さらですが、那覇空港はB滑走路が完成してから(2020/03/26供用開始)、初めての訪問でした。つまり、パンデミック以後初めての訪問となりました。・・・那覇より石垣を先に行ったのは不思議としかいいようがありません。

第7,8区間: 福岡空港~新千歳空港~東京国際空港

帰りは北回り、すなわち新千歳空港を経由して東京に戻りました。効率的には、行きのHND-OKAが最良で、OKA-FUK, FUK-CTSが同じくらいで、このCTS-HNDが最悪ということになりました。

やはり、沖縄と比較しても、北海道は近いんだなあという感じですね。

たぶん苫小牧あたり上空 (2022/10/19撮影)
たぶん苫小牧あたり上空 (2022/10/19撮影)

地味に新千歳も4年ぶり・・・と思ったら5ヶ月ぶりでした。とはいえ、那覇空港みたいに訪れた回数は多くないので、そこまで感慨深くはないですね。

第三次旅行: 四国旅行 (10/21-22)

諸事情により、第二次旅行のほぼ直後に行くこととなりました。なお、最後の第五次旅行を計画した時点で、ポイントが少し超えてしまうことになったので、行きはANAを使って高知空港へ行きました。

なお、旅行の目的は、日本の鉄道乗りつぶしを(略)で、2021/12/25にDMV(アメリカの車両管理局ではなく、デュアル・モード・ビークル)路線として再開業した阿佐海岸鉄道阿佐東線を乗りつぶすことでした。

第9区間: 徳島空港~東京国際空港

高知から徳島までは、室戸岬を経由して阿佐東線に乗って向かいました。四国の4空港のうち、高知と徳島だけ使ったことがなかったので、ちょうど使うことができました。

残念ながら、今回の修行では、このTKS-HNDが効率が最も悪い路線となってしまいました。

徳島空港 (2022/10/22撮影)
徳島空港 (2022/10/22撮影)

第四次旅行: オーストラリア旅行 (11/06-11/13)

前回のエントリでオーストラリアから帰国したという話を書きましたが、その旅行の目的は、この修行の一環でした。

第10区間: 東京国際空港~石垣空港

国内線最長たる3時間半の旅です。普通席ということもあり、結構この時点で疲れてしまいました。普通席だと2時間くらいが限界なんではないかという思いが出てくるこの頃です。

石垣空港 (2022/11/06撮影)
石垣空港 (2022/11/06撮影)

第11,12,13,14区間: 石垣空港~東京国際空港~シドニー空港、シドニー空港~東京国際空港~石垣空港

修行の定番である、地方空港出発の国際線チケットです。今回は、起点を(直行便が存在する中で)東京から一番遠いであろう石垣空港を選び、目的地をFOPが1.5倍となるオセアニアからシドニーとしました。 なお、メルボルンも考えたのですが、2クラス(エコノミーとビジネス)だったので、プレミアムエコノミーがなく断念しました。

さて、プレミアムエコノミーを選んだ理由ですが、第一にエコノミーよりも効率がよかったことです。 なにより国内線が普通席でありながらY (100%)というエコノミーで最高のクラスになります。これにより、石垣空港片道で、なんと5,000FOP以上得ることができます。すばらしいですね。 もちろん、絶対値で言えば、シドニー片道で、R (これも100%)クラスによって、ほぼ15,000FOPを一気に得ることができます。このあたりは、なんともいえない爽快感があります(一種の病気でしょう)。

第二は快適性です。このプレミアムエコノミーのクラスは100%加算であることからもわかるとおり、ビジネスアップグレードが可能であったことです。オーストラリア便は9時間から10時間なので、少なくともプレミアムエコノミー、できればビジネスでいきたいところです。(最近は、プレミアムエコノミーでありながら70%加算、ビジネスアップグレード不可みたいな運賃クラスもありますので、重々注意しましょう。さらにいうと航空会社によって、その対象・対象外の運賃クラスのアルファベットが異なりますので、ダブルチェック・トリプルチェックは必須です) こちらも思惑通り、往復ともビジネスアップグレードがされました(もちろんその分、マイルを消費してしまいましたが、搭乗によりマイルが手に入るので、片道のアップグレードはただみたいなものです)。

このような国際線チケットを購入したことによって、10月と11月で3回も石垣空港に行くという修行の醍醐味ともいえる事態となりました。

オーストラリア旅行の詳細については、願わくばまた別エントリに譲ることにして、ビジネスアップグレードができたオーストラリア便に対して、普通席の国内線の石垣便(HND->ISGが3時間半)が地味につらいというのを感じることができたということをここでは書いておきたいと思います。

石垣空港 (2022/11/13撮影)
石垣空港 (2022/11/13撮影)

え、石垣の思い出? 八重山そばとブルーシールくらいですかねえ・・

第15,16区間: 石垣空港~那覇空港~東京国際空港

石垣からの帰りは、そのままだと単純往復になってしまいますので、趣向を変えて那覇経由にしました。

那覇空港 (2022/11/13撮影)
那覇空港 (2022/11/13撮影)

ちなみに、第16区間は気流が悪く、羽田の着陸の手前でかなり揺れました。飛行機の揺れで、少し気持ち悪くなったのは久しぶりでした。

第五次旅行: 奄美大島旅行 (12/03-12/05)

ここまでの計画を立てた時点で、およそ4,000ポイント程度が不足していることがわかりました。なので、定番の沖縄往復ではオーバーキルになってしまいます。かといって北海道や本州内程度だとちょっと足りません。

そんなわけで、一度も言ったことがなかった奄美空港を選びました。つい、南の国内の島とすると、沖縄を選んでしまい、なかなか奄美大島というのは選ばないということで(FOPも少ないですし)、必要ポイントを満たす上でもちょうどよかったので、あえて選ぶこととしました。

なお、今回のこのエントリを書いているのも、まさにこの奄美旅行の最中ですので、書くことが今あまりないのですが、やはり離島気分は味わえる一方で、石垣島ほど人が多くない(別に石垣島もとても多いわけじゃないですが)ので、沖縄の離島に行きたい気分のときには、敢えて奄美大島に行くことで快適に過ごせるのではないでしょうか。沖縄より近いですし。那覇みたいな都市やゆいレールみたいな鉄道はないのですけど。

実際調べると、石垣島と奄美大島の人口はほぼ同じですが、奄美大島の面積は3倍以上あるのでだいぶ違いますね。というか、沖縄本島の半分以上の面積なので、相当人口密度が低いのだなという感じです。

第17区間: 東京国際空港~奄美空港

これも、第16区間と同様にまあまあ揺れました。このときよりは揺れず(上下の動きがそこまで大きくなく)、気持ち悪くなるところまではいかなかったですが、天気がよろしくないとつらいですね。

奄美空港 (2022/12/03撮影)
奄美空港 (2022/12/03撮影)

第18区間: 奄美空港~東京国際空港

感動のフィナーレです。到着機遅延とかいつもの羽田空港周辺空域の混雑とかで30分近く遅れましたが、まあ大したことではないでしょう。

まとめ

半年以上にも及ぶ異例の長期間の2倍キャンペーンによって、久しぶりに修行を行うことができました。たった2か月強、18回の搭乗でJGPを得ることができましたが、通常であれば単純計算で2倍の時間が必要であることを考えると、これくらいが適度な長さなんじゃないかなあとつい思ってしまいました。

いやこのくらいで、ワンワールドエメラルドがとれると考えると、さすがに簡単すぎるので、まあ二度とこんなことはないでしょうけど。

なお、執筆時点では、最後の第18区間のFOPが入っていないので無事にJGCプレミアに到達したかどうかはまだ確認できていません。ドキドキですね。失敗していたら失敗していたで、次のエントリのネタになるのでいいのですが、第17区間までが計算通りなので大丈夫でしょう。

  • 追記: 下記のように無事にステータスが更新されました。マイルの有効期限はまだ更新されていませんが、きっと大丈夫でしょう。
    JGC PREMIERの表示 @ JALホームページ (2022/12/24確認)
    JGC PREMIERの表示 @ JALホームページ (2022/12/24確認)

いずれにせよ、修行ということでいろいろ旅行することができ、アドベントカレンダーのタイトルである「平穏な生活」に近づいたといえるのではないでしょうか(ふと思いついたので後付け)。

そして、JALの修行をするという前提のもとで話してきましたが、ANAのほうはほぼ手つかずで、今回ステータスを取らないことにしたので、ANAのマイルの有効期限が2023年3月で切れてしまうという問題は何も解決していません。そんなわけで、現在有効な活用法を考えているのですが、なかなかうまい方法がありません。

もし、よい特典航空券にすることができたならば、きっと来年のアドベントカレンダーのネタになっているでしょう。なっていなければ、SKYコイン変換という非常に悲しいオチになったということだと思います。

ということで、忘れていなければ、来年に続きます。

細かな注意点

数年前から久しぶりに修行を行う際には、次のようなことに注意しましょう。(一部再掲)

  • JALカードの初回搭乗FOPは登録制になりました。以前は自動付与だったのですが、これを忘れるととてつもない悲しい思いをすることになりますので、注意しましょう。
  • 国際線航空券の国内線区間も、その運賃クラスに応じたFOPが付与されることになっています。エコノミーを選ぶと50%とか結構悲しい付与率になったりすることがありますのでよく確認しましょう。
  • プレミアムエコノミークラスは、100%付与・ビジネスアップグレード可とは限りません。よく運賃クラスを確認しましょう。